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銀狼
第10章 討伐


「じきに、此の地は…───いや」


彼は何か言いかけた後…口を閉ざし

セレナの肩から手を離した。


ゆっくりと優雅な所作で首に下げた宝石を掴むと、紐を引き千切り外してしまう。


「──?」


その宝石は、セレナにそっと差し出された。



「これを持って行くがいい」

「……、わたしに…!? 」


目の前に差し出された物をセレナは見つめる。


紺青に鈍く光る小さな石──

いつも彼の白い胸元を魅惑的に飾っていた。




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