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銀狼
第4章 月夜の陵辱
ベロッ
「…ぅッ──」
手始めに、ドレスを剥がれ露わになった彼女の背中を、生暖かい舌がひと撫でする。
セレナは身体を固くした。
あたたかい濡布のような大きな舌が、背骨と肩甲骨の間を往復する。
柔らかそうなご馳走をひと思いに食べるのは勿体無いらしい…。
だからだろうか。その狼は歯を立てない。
次こそと、痛みを覚悟するセレナだが、鋭い物に皮膚を破られる感覚はまるでこなかった。
その間にも数匹の舌が彼女の背、肩、脚を立て続けに這い始める。
おぞましさ、気持ち悪さ。
それらの感覚が死への恐怖と合わさりながらセレナの心を身体とともに縮こまらせた。
レロ・・・・
「…ン…っ…」
前に回り込んだ狼は、臍( ヘソ )から脇腹をゆっくりと舐め上げる。
しなやかに曲がった腹はちょうど狼の前に投げ出された形で、憐れな生け贄は味見をされる屈辱に、抵抗もできず堪えるしかない。
彼女はぎゅっと目を閉じた。