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銀狼
第5章 逃走

背中の線をツーーっとなぞり下った指は、そのまま彼女の脇腹に触れた。


「……んん……ッ……」


腰…脇腹…そして小さな臍に触れたところで

後ろから前に回り込んだ手が今度は上に辿ってくる。


「…ン…っ……あっ」


それは、しがみつくセレナのふたつの膨らみを捕らえた。

ビクリと大きく反応した身体。


「こんな状況でも感じるのか…」

「…っ…!!……そんな訳ないじゃない…」

「…なるほどな」

「…あ…ッ……だ、め…!! 」


バシャ!


動揺と同時に腕を離してしまいそうになる。

顔が水に沈みかけ、セレナは必死に力をこめた。


「ハァっ、ケホっ、おねが…い、やめて…!!…ケホッ…」

「嫌なら手を離せばいい……」

「──…な…」


思わず腰がくねって、そんな自分が許せなくて…

やめてほしいと懇願するも、水中の侮辱が止まることはない。



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