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お嬢様、隷奴悶絶‼ 可憐な乙女は中年童貞に救いを求め…?
第8章 :誘拐者が抱く歪んだ思慕の情
昨夜、愛菜を廃ホテルの鍵付きの小部屋に押し込めるまでが彼の仕事だったが、別れ際令嬢はこう囁いたのだ。
『宇佐見さんの事は恨んでいませんよ。協力なさったのには理由があったのでしょう? どうか、もうこの件には関わり合いになりませんよう…』
まるで諭すように、潤んだ瞳を向けた少女が忘れられないのだった。

浜尾からの愛菜を犯すというミッションは未遂に終わり、昨夜限りで戦力外を言い渡されたと思い込んでいる洋助。
黒幕の運転主からすれば、愛菜を一時でも安心させ彼女の動きを浜尾に知らせ、誘拐のタイミングを計ることに一役買っただけでも洋助を巻き込んだ価値は十分あったのだろう。
学校の内部が不穏なあわただしさを見せたのは、午後2時過ぎだ。
教職員が集まっては小声で何かを協議している。
用務員の洋助は蚊帳の外だが、話の内容は想像できる。
何せ、その事件を引き起こした犯人の一人が自分なのだから。

生徒の一人が行方不明、かつ、何者かの手にある模様…

断片的な会話から、そんな話が彼の鼓膜にまで届く。
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