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略奪貴公子
第19章 口止め
「──ココに…" 私が " 欲しいですか、……奥様」
「何を‥!?…ああっ// 馬鹿なこと…っ…」
「…そうですね、残念ですが私は一介の使用人に過ぎませんから…そのような無礼はできません」
「…っ」
「しかしこのまま責め続けられた奥様がどうしてもと私に慈悲を乞うならば……考えなくはありませんよ。勿論、条件付きですが」
「…条件…ですって?」
──クッ
余裕めいた笑みが不気味に聞こえた。
利用しようとした使用人に、このような仕打ちを受けることになるとは想像もしていない。
こんな、厭らしいことを……。
「静かに見守ることです、奥様。クロード様の足を引くのはもうやめて頂きます」
レオはベッドに抑えた夫人の背中に身を寄せて、背後から耳元に囁く。
それは感情のない無機質な声色でありながら、脅しの意味を忘れてはいなかった──。