この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
略奪貴公子
第21章 脅迫者
「…ッ──…ぅお…!?」
「……!?」
ところがその瞬間、レベッカを殴ろうとしたエドガーの身体が横に倒れた。
彼はベッドから転げ落ちて、床に倒れる。
「…いっ…てぇ……誰だ……!?」
突然そんなことになったエドガーは、打ち付けた身体を痛がって呻いている。
何者かに、引きずり下ろされたのだ。
「誰だお前!」
「──…お前こそ誰だ」
「……っ」
エドガーが顔を上げると、暗がりに立つひとりの足と、鬼の形相(ギョウソウ)でこちらを見下ろす…その青年の顔があった。
「あなた、アドルフ…───?」
ベッドで身体を起こしたレベッカは、部屋に現れたアドルフの姿を見る。
驚きのあまり、流していた涙も止まってしまった。