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略奪貴公子
第26章 Epilogue──2
「‥ッぁ、ああああ‥‥!」
「──…レベッカ」
何度も何度も…絶頂につぐ絶頂の渦に引きずり込まれたレベッカが、ぐずぐずに泣きはらした顔で男を誘う。
背後から抱き締められている彼女が首をひねって後ろを見上げれば、一瞬の間をおいて二人の唇がふれあい──そして、舌が絡まる。
「‥ハァッ‥‥ァッ‥‥‥」
「……っ」
クロードはもどかしげに立ち上がると、彼女を抱いたままソファーに押し倒した。
熟れた淫唇を己の屹立で貫き、一番奥まで蹂躙する。
苦しそうに顔を歪めるレベッカは、一方で、被さる重みを悦び、恍惚として喘いだ。
「…ああっ‥あっ‥…あっ、あっ、あっ‥‥!」
大きく前後に揺さぶりながら、最奥で待つ快楽の源を、クロードの切っ先が穿つ。
追い詰められた彼女が腰を引こうとすれば、ずん、と重い淫撃で意識を白く弾け飛ばす。
「逃がすものか…っ」
息を荒らげてクロードが呟めいた。
陶然(トウゼン)とした熱い瞳で彼女を優しく見下ろし、乱れて乱れてどうしようもなく泣いてしまう姿を、愛おしむ。
彼の腕の中では、はるか遠く──他国の城から奪い取った美しい宝が、愉悦と幸福の波に溺れ…いつまでも甘い媚声をあげていた──。
──
「──…」
その頃、隣の部屋ですごしていたレオ。
貴重な自由時間に彼は自分の書斎を掃除していたが、ふと手を止めて溜め息をついた。
「寝室だけではたりないか…」
屋敷中のありとあらゆる壁を、防音仕様に変えなければ。
レオが静かに決意した瞬間であった──。
略奪貴公子 ~ 公爵令嬢は怪盗に身も心も奪われる~(完)