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略奪貴公子
第5章 キケンな訪問者



《 このまま連れ去ってしまおうか… 》



 その言葉を最後に、男の囁きは途絶えてしまう。

 クチュリクチュリと突起を啄む。彼はその動きに集中した。

 それに比例してレベッカの思考は削がれるばかり──。苦しげに眉間に皺(シワ)を寄せて、熱く声を震わせて。

 しかし弄ぶ動きは止まらない。

 彼の指は彼女の身体を伝い下り……そのまま湿り気を帯びた下半身へとたどった。

「……!?…ぁぁ……//」

 溢れてしまった蜜をまとい、浅瀬を泳ぐ。

 胸と蜜口……両方をいっぺんに責められたら、もうたまらない。快感がたまらなくて、意にそわず喘いだ。

 ぐちゅりと潜り込ませた長い指で、媚肉をなまめかしくかき混ぜられ、小刻みな刺激で追い立てられる。

 感じてしまう弱点を的確に責めぬきながら、時おり…ナカの狭さを味わうようにバラバラと動かされる。

「…ぁぁ‥ぁぁ‥ッ‥‥はぁん…!‥ああ‥」

 息が止まるほどの強い快感に、身体が勝手に仰け反る。そして淫蕩(イントウ)な快楽の花火に細かく揺さぶられた。

 隠れていられなくなった淫芽も絶え間なく嬲(ナブ)られ、大きく跳ねる声は、再び手で蓋をされる。

 肌を上気させ、薄桃色に染めながら……レベッカは何度も絶頂に押し上げられた。






……




 彼女はこの夜、忍び込んだ怪盗に襲われたのだ。

 それは屈辱的な甘い美酒…。

 そんな酒、飲みたくなどなかったのに。

 嫌がる彼女に微笑みながら、怪盗はゆっくりと飲ませ、酔わせる──。

 彼女はこの時、はたして想像できたであろうか。

 この男の真の姿を──

 自らの運命を大きく変えてしまう、その荒波の正体を。








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