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略奪貴公子
第8章 再会

 後日

 レベッカは城の中庭を散策中に、見覚えのある少年とはち合わせた。

 ヨーロッパに特徴的な、雲ひとつ見あたらない真っ青な空の下。レベッカがちょうど昼食を終えた時間帯だった。

「……、君は…?」

「……げっ!」

 お互いの顔を見た途端、二人の動きは止まる。

 どこかで見たことある気がする…

“ 誰だったかしら……?この子 ”

 レベッカが思い出そうとする間に、赤茶色の髪の小さな男の子は、中庭を囲む柱の裏にさっと隠れてしまった。

「……」

 レベッカはその柱を黙って見つめる。


「……」


「‥‥ドキドキ」


「……?」


 そー…っ


 ──バチッ


「……ッ!!!」


「???」


 柱からゆっくり顔を出した少年は、再びレベッカと目があって顔をひきつらせた。

 なぜか勝手にあたふたしている。

「な、なんだよお前っ…」

「?」

「何とか言えよ!」

「……んー」

 この反応は、こちらが困る。

“ 確かに見覚えがあるんだけど……、あっ! ”

 その時レベッカはひとつの光景を思い出した。


『 今のうちに逃げようよ 』

『 そうだな… 』


 暗い夜のバラ園で、こそこそと話していた二人組を。

「思い出したっ!」

「──…っ」

 柱から顔だけ出したその少年を、思わず指差した。

「君はあの夜にクロードと一緒にいた──」

「あの時ののぞき魔!!!」

 二人はほぼ同時に叫んでいた。


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