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略奪貴公子
第8章 再会


 ──


 物心ついた時には孤児院で生活しており、その後、六歳で鍛冶屋の親方に引き取られたアドルフ。

 小さなころから刀や鎧に囲まれて…そして自らも鍛冶職人を目指した。

 彼の入った工房では、多くの仲間が同じ親方の元で自分の腕を磨きながら働いている。そこで彼も職人としての技術を身に付けたのだ。

 そして

 レベッカが公爵家に嫁いでからしばらくして、アドルフは親方に一人前の判を押されるまでになった。

「──…それで親方の工房を離れてこの街へ?」

「……そうだ」

 食料を城に運び終えた荷車が帰る頃合いに、カミルは二人に別れを言って村に帰った。

 静かになった中庭で、噴水を前に二人は語り合う。

「もともと俺はいつまでも親方の元で世話になる気はなかった。…勿論、縁を切るつもりはさらさらないけどな」

「怖くはないの?」

「俺一人でも生きていけると親方が認めてくれたんだ、怖くねぇよ」

「寂しくはないの?」

「──バカだな…お前」

「?」

 レベッカは、何故自分がバカと言われたのかわからなかった。

 しかし彼女は確かに…この時のアドルフの真意を上手く汲み取れてはいなかったろう。

 職人として一人立ちした彼がこの街へ来た理由は、他ならぬレベッカだ。

 ひとり異郷に旅だった彼女への心配が、そこにあるというのに…。レベッカはそれに気がつかない。

「どうしてこの街を選んだの?」

 だからこんなわかりきった事を聞いてしまう。

「──依頼人がここによく集まるからだ」

 そして素直になれない彼もまた…、こんな返答しかできないでいたのだ。




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