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二重生活
第3章 CAFE a.m.
(あそこが熱い……。それに掴まれた腕も……)

長くて、しなやかな男の人の指だった。
鞠香は、ローラーを敏感な蕾に当てて、動かしはじめた。

雄一に勧められたブラジリアンワックスで、IラインもOラインもつるつるに処理された秘部は、少しの刺激にも敏感に反応してしまう。
ローラーを飲み込んでしまいそうに、とろとろになった蜜壺に、我慢できずに指を挿し入れた。
薬指の指輪が、飲み込まれてしまうくらい深く。

右手で触る乳房は、月の満ち欠けのせいか痛いほど張っていて、滴り落ちる水滴と汗で、瑞々しい果実のように光っていた。

「あ……」

そそり勃つ先端をひと撫でするだけで、唇から声が漏れた。
指の腹で乳首を擦ると、甘美な電流が全身を駆け巡る。
パチャパチャとお湯が迸り、絶頂を迎える予感が、さざ波のように押し寄せる。
昨日のセックスで感じたよりも強い快感…。

「彗君……」

思わず呟き、その瞬間、絶望的な罪悪感に苛まれた。

もう、昂りも、疼きも消えていた。

「ごめんなさい……」

小さな声が、バスルームにやけに大きく響いた。

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