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あなたに抱かれたい
第11章 ドバイの秘書

なるほど、イスラム教の事をよく知らないと痛い目にあいそうだなと拓哉は変に女を口説いてハグなんかしないようにしなくてはと頭に叩き込んだ。

いや、もし仮にどこかの女に言い寄られても
久美子という伴侶を得た今となっては女を口説くなんてバカな事はするはずもなかったが…

だから抱きついてきたアーヤをそっと体から引き剥がすと「はいはい、おふざけはその辺にして早くソファーに横になりなさい。明日からは忙しい日々が待ち受けているんだから」と君の事は眼中にないんだよと意思表示をしてあげた。

「つまんない!つまんない、つまんない、つまんない!!」

アーヤは膨れっ面でドアにノックでもするかのように拓哉の胸をボコボコと叩いた。

「ドバイには風俗というものが存在しないのは何故だと思います?
なぜなら女は男に求められたら必ず「YES」と応じるからよ。
その逆もまたアリなの。だからこの国には男と女の諍いは皆無なの」

だから私が誘っているのだからちゃんと応えてよ、とアーヤは頭に被っているヒジャブと呼ばれるスカーフ状の頭巾を外した。
ダークブラウンの艶やかなロングヘアを指でかきあげるとカミツレの甘い香りがした。

「これでもまだ誘いに乗ってくれないの?」

男なんでしょ?私に恥をかかせないでよと今度は尼僧が身につけるようなアバヤと呼ばれる黒いガウンのようなものも脱ぎ捨てた。

『おお!何て見事な…』

黒いガウンを身に纏って隠されていたボディラインが顕になる。
まるでここから先はあなたが脱がせてよと言わんばかりに露出の激しいミニスカートワンピースをヒラヒラさせた。

『美しい…』

「ね、私がセックスをしましょうって言わなきゃキャップは手をつけてくださらないの?」

「アーヤ、君はとても魅力的だよ
でもね、僕は妻帯者なんだ。、ほら、この左手の薬指をみればわかるだろ?」

そう言って拓哉はアーヤの目の前に左手を差し出して薬指に光るリングを見せた。

「僕はね、結婚して半年足らずの、言わば新婚さんってやつだよ。僕は妻を愛している。妻を裏切る事は出来ない」

「わかってるわ。でも、ここに奥さんはいないのよ?
キャップは欲情をどのように処理するつもりなの?」

確かにアーヤの言うように、拓哉の下半身は疼いていた。
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