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あなたに抱かれたい
第13章 高校受験
正弥と、同じ学校を受験した早季子がカラオケルームで卑猥な事をやりはじめた頃、篠塚家では作り終えた料理を前に久美子が途方に暮れていた。
『これ、どうしよう…』
茉優が帰ってきたら食べてくれるだろうか?
今までも夕飯はトレーに乗せて自分の部屋でしか食べてくれないから、今夜もきっとそうするのだろうと思うと憂鬱だった。
あと一時間だけ待って茉優が帰ってこなければ、また前のようにお裾分けと称して隣の冴えない男に残飯処理を頼むしかないのかなと思っていたら「ただいま」と茉優が帰ってきた。
チラッとダイニングテーブルを覗いた茉優が「なにこれ!スッゴいお料理!」と目を白黒させた。
「あ、茉優ちゃんお帰りなさい」
「これ、全部、久美子さんが作ったの?」
「ええ…」
「へえ~、やるじゃん」
「今日は正弥くんの受験日だったでしょ?
今まで頑張ってきたご褒美にごちそうを食べてもらおうと思ってたんだけど…」
「えっ?、なに?あいつ帰ってこないの?」
「同じ受験生の子と意気投合して遊び行くから晩ごはんはいらないって連絡が来たの」
「なに?あいつ帰ってこないわけ?」
茉優も驚いて「あいつのためにケーキを買ってきたのに」と落胆した。
「でも、私たちって気が早いわよね
受験が終わっただけでパーティーって…合格してからでもいいのにね」
そう言って茉優はクスクスと笑った。
「せっかくだから茉優ちゃん私の料理を食べてくれない?」
「もちろんいただきます
あ、そうだわ、あいつのために買ってきたケーキ…生クリームだから二人で先に食べましょうよ」
最初は二人とも無言で沈黙の食事会だった。
その空気に耐えられずに「茉優ちゃんってお酒飲めるの?」と久美子は聞いてみた。
「ううん、まだ未成年だから飲んだことがないの」
「じゃあさ…ワインデビューしてみない?」
「えっ?、なに?飲んでもいいの?」
「本当はダメだけどね、でも、私なんて父が飲んべえだから中学生の頃からお正月にお屠蘇を飲まされていたのよ」
「うわ~、いあなあ~」
「だからグラスに半分だけなら私が許しちゃう」
「本当に?!」
赤い液体がグラスに注ぎ込まれる。
茉優は目をキラキラさせて流し込まれるワインを見つめた。

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