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防音室で先輩に襲われて…
第14章 変わっていく日常

「あ、ボールとられた。椎名先輩ってスポーツはあんま得意じゃないよな。まーそんなんどうでもいいくらい顔と頭いいから格好いいけど」

 隣の同級生の軽い調子に、乃ノ花は返事ができなかった。
 

 ただ、じっと見つめてしまう。


 汗に濡れた横顔。
 走るたびに揺れる髪。


「……そろそろ行く?」

「え?あ、ごめんね」

 指摘されて、ようやく乃ノ花は歩きだした。

 でも、つい、目で追ってしまっていたのは…否定できなかった。

 グラウンドの椎名は、ボールを奪い返そうと走っていた。

 その横顔が、遠くからでもはっきり見える。少し悔しそうな表情。

(先輩、わたし、やっぱり……)

 乃ノ花と椎名の噂は──もう学校で広がっている。

 でもそれ以上に

 自分の中の気持ちが、少しずつ形を変え始めていることに……乃ノ花は嫌でも気づいていた。











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