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防音室で先輩に襲われて…
第15章 通知画面

 その日の放課後、いつものように椎名が乃ノ花を放送室に呼び出す。

「あれ、もういたんだ」

 ドアを開けると珍しく乃ノ花が先にいた。

 机の上に広げられたノートとペン。彼女は集中した様子で何かを書いている。

「あいかわらず塾の宿題かい?忙しそうだね……いや、違うか」

 椎名は彼女の肩越しに覗き込み、ノートに書かれた文字を一瞥した。
 
 乃ノ花はペンを止めて、静かに答える。

「コンクール用の原稿です」

「ああ、そう」

 あまり興味は無さそう。

 椎名は適当に相槌を打ちながら椅子を引き出して座った。

 しかし視線は乃ノ花の横顔を捉え、彼女の細い指がペンを握る様子を、じっと見つめている。

「これ」

 椎名がスマホを机に置いて、彼女に画面を見せる。
 
 乃ノ花は好奇心を抑えきれずに覗き込んだ。

「前にコラボカフェに行ったアニメ、舞台があるって知ってる?」

「そうなんですか?」

 乃ノ花はペンを置いた。
 
 画面に映る舞台のポスター。主人公のシルエットが星空をバックに輝いていた。

「舞台って行ったことないです…」

「俺もだよ。君が興味あるならチケット取っておくけど、どうする?」

「……それ」

 それって、また椎名先輩とデート……ってこと?

(もちろん舞台は気になるけど、いいのかな)

 乃ノ花は迷っている。

 舞台の公演日を話す椎名の言葉は聞こえていないようだった。



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