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防音室で先輩に襲われて…
第15章 通知画面

 心音が少し速くなる。

「あの……先輩?」

「ん?」

「舞台は気になります。けど今度は、椎名先輩が行きたい場所に行きたい…です」

「……俺が行きたい場所?」

 言いにくそうに、恥ずかしそうに、乃ノ花の声が小さくなった。
 
 頰が熱く染まる。

 椎名の視線を感じるから、彼女の喉は乾いていった。

「たとえばっ、たとえば…」

「……」

「えーー…っと、先輩が興味ありそうな……サッカー……そうだ、サッカー観戦とかは、どうでしょう?」

 少ない候補の中からなんとか絞り出す。

「──…?」

 何故?椎名は聞き返すかわりに黙ってしまった。
 
 乃ノ花の言葉が予想外だったのか、わずかな動揺がみてとれた。

「あっそんなに好きじゃなかったですか??」

 彼が何も言わないので焦り出す乃ノ花。

 声がうわずり、手が無意識にスカートの裾を握る。

「ごめんなさい!今日の体育の授業でサッカーしてるところを見て、先輩楽しそうだなって思ったんですけど…!」

「体育の……?え、乃ノ花ちゃん見てたの?普通に嫌なんだけど」

「ごめんなさい」

「ごめんなさいというか…俺、下手だったでしょ。格好つかないからさ」

 拍子抜けだった。

 それでサッカー観戦?

 それはそれで唐突すぎて、椎名は呆れ顔にならざるを得ない。


(しかも何て言った?『楽しそうだった』って…?俺が?)


 同時に感心する。

 乃ノ花の観察力が…意外にも鋭い。

 彼女の純粋な視線が椎名の胸をざわつかせる。




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