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防音室で先輩に襲われて…
第10章 図書館でふたり
──…
ハァ……
(雨ふりそうだな…)
翌朝の天気は曇天だった。朝のニュースでも梅雨にはいったと言っていた。
(行きたくない…)
そんなどんよりした空の下で、湿っぽいため息が止まらない。
理由はふたつある。
(お母さん、怒ってたな。塾の宿題も終わってないのに、わたしが遊びに行くなんて言ったから)
好きで出かけるわけじゃない
ただ…「学校の友達と?」と聞かれた時に、煮え切らない返事をしたのも悪かったのだろう。止められはしなかったものの、不機嫌そうだった。
本当のことを言えたら、いいのに。
「……」
彼女は言えなかった。助けてほしいと、そのひと言が言えない。
(誰にも言えないよ…!)
彼女の気分が暗い2つ目の理由は、なによりも今日、椎名が何を企んでいるのかわからないことだ。
怖いのに、断るのがもっと怖い。
乃ノ花は完全に、彼の手のひらの上だった。

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