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防音室で先輩に襲われて…
第11章 カラダ目的なんて生ぬるい
図書館を出ると、湿ったアスファルトが陽射しを反射していた。少し雨が降ったようだ。
椎名はスマホを片手に先を歩き、乃ノ花は半歩遅れてついていく。
「なんだかんだ2時間経っていたんだね。君が勉強に集中できていたかは別として」
「それは…!先輩が…//」
「お腹がすいてきたね。ご飯にしようか」
彼が指差したのは、図書館の斜め向かいの古びたビル。
木製の看板に「 珈琲 珈琲 珈琲 」と書かれた、ちょっと変な店構えの、昭和レトロな喫茶店だった。
地下1階の店内に入ると、深煎りの珈琲豆がミルで挽かれる音が響いて濃厚な香りがふわりと包み込む。壁際の棚には古いジャズのレコードが並び、天井のファンだけがゆっくり回っている。
「何回か来てるんだ。ランチメニューはひとつだけだけれど、そのナポリタンが美味しいよ」
椎名が慣れた様子で奥のテーブル席へ。乃ノ花はまだ頰を赤くしながら、黙って隣に座った。
メニューは手書きの黒板。今日は珈琲は頼まず、ふたりはナポリタンを注文した。
運ばれてきたナポリタンは、鉄板に盛られたケチャップの香りが立ち上る。太めの麺に玉ねぎとピーマンがたっぷり、半熟卵が乗っている。…食べる前から美味しいとわかるそれだ。
「……!いただきます」
乃ノ花がフォークを口に運んだ。甘辛いケチャップとバターのコク、玉ねぎのシャキシャキ感。
(本当においしい…!)
いろんな旨味が、胃の奥でゆっくり溶けていくみたいだ。
乃ノ花が感動しながらゆっくり食べていると、先に食べ終えた椎名はスマホを開いた。

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