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防音室で先輩に襲われて…
第11章 カラダ目的なんて生ぬるい

「今日は雑貨屋まわろうと思っていたけど……このあたり、あまりいい店がないな」

 指で画面をスクロールしつつ考えていた。乃ノ花の希望に合わせて図書館に来たので、もともとの彼の予定から変わってしまったみたい。

「そもそも乃ノ花ちゃんの好みを知らないんだよね。休みの日はどこに遊びに行くの?」 

 乃ノ花のフォークが、ぴたりと止まった。

「……」 

 ──彼女が転校してきて1年。一緒に街に出かけるような友達はいない。ただそれを口にすれば、" 可哀想な子 " 扱いされる。

 椎名はすぐに気づいた。

「……って、聞かないでおく」 

 苦笑いでスマホを閉じる。

「あとは……漫画とかアニメとかか。普段見る?それとも好きなアイドルとかいるのかい?」

「テレビも見なくて…っ、だからアイドルは、よく知らなくて」

 珍しく質問攻めにあい、乃ノ花は焦る。

「えっと、アニメは……見たりします。漫画は持ってないですけど」

「まー俺も似たようなものかな」

 椎名は再びスマホを開いて検索する。

「じゃあこれ──『星屑からのレコード』、知ってる?いま流行ってるみたいだけど」

 画面を見せられた瞬間、乃ノ花の目が輝いた。

「──!あ、これ、見てます……!」

「そこのビルの5階でコラボカフェが始まってるらしいよ。行くかい?」

「ぇ……!」

 言いよどむ乃ノ花。行きたい。興味はあった。でも、一緒にいく相手がこの人でいいの?

 彼女が画面を見たまま悩んでいると

 椎名がクスリと笑った。

「行きたそうだね」

「……//」

 咄嗟に顔をそむける。

 バレバレだ。

 彼を拒みきれない自分に、悔しそうに俯いた。






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