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MonsterRaper(仮)
第4章 鳥獣ハーピー
奥に逃げていったコカトリスが、ガァガァと騒ぎながら慌ててコチラに戻ってくるが目的は俺たちではない。

「おいでなすったな…森の魔獣ッ」

奥の方からアルラウネが天井を這って逆さまの状態で俺に向かってきた。

間合いを取ったのか一定の距離で止まり、触手をウネウネとさせる。

「会いたかったよっ自衛官ッ!今度はドーランまで塗って偽装かい」

「やっぱり話せたか…」

昨日の痛みがない-治癒能力があるのか?

「女連れ…しかもDエルフとはな、ははは」

「お前…その鎧は…」

雌しべは赤い甲殻をまとっていた。
あのサソリを引きちぎって甲冑にしたのか?

「自衛隊クズれの、お前なら私を冷凍弾で冷やす作戦だろう」

「な、そこまで!?」

「私は破棄されたプラント地雷だよっ。不発弾ってヤツさ…」

「だから知能があるのかッ!」

「人間は植物を命とは思っていないッ!枯れるように私たちを改造し、栽培しやがってッ。何が大地を護るためだッ。テメェらで戦わずに私の仲間を戦地に投入しやがってッ。研究者が言ってたよ…イイ兵器は敵兵を殺しまくってから戦死した生物兵器だってねッ。地雷に成れなかった私は研究所では慰み者さぁ。毎日毎日、男のチ×ポを吸わされて、精子を飲まされ、挙句の果てには私の歯を全部抜いて弛緩ゴムって歯まで植えつけやがった。泣いてすがって泣いて泣いて泣いて…捨ててくれたんだッ!」

彼女の気持ちはわかる。
生物兵器には反対派が多かったが、植物や昆虫には一切の反対がなかったのだ。

「なぜ、エルフを襲った?」

「剣を持ってた」

彼女を倒すことは、兵器を壊すことなのか?
植物を踏みにじることなのか?
生物を殺すことなのか?

神の領域を侵そうとしている。

「ハイザックっどうするのよ!?」

ワルキューレは既に弓を向け構えているが、弓など効くはずもない。

彼女に効くのはアイス弾…ッ
それとも聴くのは、心の叫びか…?

「謝るよ」

『!!』
『!?』

イイ兵器は戦死した生物兵器…?

「今の俺は自衛官じゃないから、わからないことは多いけど…トップ同士がリングの上でケンカはしない。人は人間に害する生物はすべてを殺す…自然は先祖から譲り受けたものじゃない、大地から子孫から借りているのに…」

考えがまとまらなかった。
彼女を見て戦争と自然が頭に浮かんだ。
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