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The altar of a sacrifice
第2章 漆黒の夜に咲く悲鳴
「いや、ちょっと仕事があるので…」
「……往生際が悪いよ」
往生際っ!?
未來の背後からヌッと表れる琉生。
先頭をきって歩き出した亮太は俺の災難を笑う様に「諦めろよ」と言った。
嘘だろ…。
鈴音がゆっくりと俺を振り返る。
「実は私さ…、公秋に君を連れて来るように言われて、呼びに来たんだよね…」
鈴音はあっけらかんと笑い、またしてもグイと俺の腕を引いた。
同時に未來と琉生が俺の背中を押す。
「お前きっと、今日の生贄だな…」
亮太が決定的な文言を口にした頃には、俺の身体は前へ進まされていた。
嘘だろ…。
「行かないから、放せーーー」
漆黒の夜に轟いたのは俺の悲鳴。
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