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The altar of a sacrifice
第4章  銀に輝く悪魔の儀式






「ベリアル…」



気がつけば、俺と鈴音が足場にしている棚のすぐ足もとまで公秋さんが迫っていた。


こちらに手を伸ばしてうわごとのように『ベリアル』の名を呟いている。


ひぃぃぃぃ……


この人が今一番捕まってはいけない人な気がする。


なんかもう目がイっちゃってる。


はやくこの緊急事態に気付け、鈴音…。


祈ってみるけれど、鈴音は亮太との口喧嘩でいっぱいいっぱいみたいだ。


未來さんはその様子を見て微笑んでいるだけだし、動けない俺の事を助けてくれそうな人が見当たらない。



「見て下さらない?すごいわっ!!」



「まぁ、素敵ね雪姫…」



遠くでゴスロリの二人が声をあげた。



「雪姫が華姫」



「華姫が雪姫…ふふっ」



はじめから双子の様にそっくりでどちらがどちらかわからなかったけれど、どうやら雪姫と華姫の中身も入れ替わったらしい。


異様な儀式の成果とはコレの事だろうか?


この意味の解らない入れ替わり現象が?


だとするならば、残る身体は鈴音の身体と琉生の身体だけれど…。


心は琉生の分しか無い。


もう一つは…ベリアル?


ベリアルって誰だ?


幸か不幸か、まだ意識のない鈴音と琉生の身体を見比べて、俺は恐ろしく思うのだった。






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