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第8章 黒い影

あ！思い出しバッグから包みを取り出す。


｢はい、あなた。何時もお疲れ様｣


結子の店で買ったハンカチ。
孝一さんにばかりでは少し気が引けたので'ついで'に夫にも買ったのだ。


｢ん!?……何だ？｣


ハンカチを取り出し手に取る。


｢センスが良いな。早速明日持ってくか！
紗英、お前最近綺麗になったよな…｣


｢え!?やだ…あなた…
会社での仕事が充実してるの！だからかな!?｣

其れも本当の事だった。


｢そうだな。遣り甲斐が有ると人は前向きになるな……｣

｢あなたも仕事楽しい？｣


｢ああ…任せて貰ってる仕事が有るからな！」