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何処にでもいる悪女
第8章 黒い影
「紗英…
起きてるんだろう…」
背を向けて寝ている私の胸に手を這わせ、首筋に舌を這わせて来た。
ビクン…。
身体が反応する。
触れるか触れないかの愛撫。拒否したら…怪しまれてしまう…
あぁ…このまま夫に抱かれてしまうのかしら…
拒みたい私と諦める私が葛藤していた。
背中をしつこく舐め始めると私の身体は感触を楽しむようにピクッピクッと跳ねはじめてた。
夫の愛撫がこんなに執拗だったなんて…
逃げ出したい衝動に駆られていた。
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