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第5章 背徳

私は無駄な抵抗を試みたがそのままベッドの上に倒れ込んでしまった。


課長が私の上に身体を乗せ腕の自由を奪った。


｢キスはイヤｯ!｣


孝一さんとの清い関係を汚されるようでキスは拒んだ。
イヤイヤをするように顔を横に動かしたら、課長は強引に唇を奪った。


抵抗出来るはずの脚さえも課長の太ももに挟まれて動かせない。


｢ん…――｣唇に力を込め抵抗する。


じきに息苦しさで唇の力がフッと抜けた。


その途端勝ち誇ったように課長の舌がスルリと入り込む…
はい回る舌にいつしか私も応じるように絡ませていた…


彼と交わした触れ合うだけの口づけとは違う濃厚なそれは私を淫らに変えて行った――