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透明な部屋
第11章 石丸琴音の部屋 6/1(日)
「鏡くん。この展示エリアに入ってもいい?」
「うん。入ろう。透明な自由……なんだろうね?」

鏡くんも興味を持ってくれて、なんだか安心した。
カーテンで仕切られた入口から、展示エリアの中に入っていく。

中は少し薄暗かった。
まず私の目に止まったのは、一枚の写真だった。

その写真は、背広を着た男の人が、マンションの廊下からガラス張りの部屋を見ているものだった。そしてその部屋は誰もいないし、何も置いていない部屋だった。
205室。
ドアの右上の壁には、部屋番号がそう記してあった。

そして同じような写真が、20枚くらいタイルのように敷き詰められていた。

「不思議な写真だね」
あんまり大きな声を出せないから、ひそひそ声で鏡くんに話しかけた。

「そうだね。どういうことなんだろうね? 同じような写真に見えるけど、中には違う写真も混ざってる」

鏡くんが指をさした写真は、大学生くらいの男の子が駅でスマホを見てる写真だった。
そして鏡くんが言うように、同じように見えた20枚の写真は少しずつ違っていた。

オフィスでパソコンを見てる男性の写真。
男性数人がレンタルルームのモニターに映ってるガラス張りの部屋を見てる写真。
ソファーに座ってくつろぎながら、タブレットを見てる男性の写真。

「男の人ばっかりだね」

「あ! でも、一枚だけ男女の写真がある」
鏡くんがそう言うから、探すと確かに男女の写真があった。
その写真は、一枚目と同じ、廊下からガラス張りの部屋を見てる写真だった。

「なんか……この2人、同じところを見てるのに表情が違う」

男の人はどこか高揚した顔をして、女の人は恥ずかしそうな顔をしていた。

「このままだと、いつまでもこの展示の前で立ってそう」

鏡くんにそう言われて、自分たちがこの展示の前にずっといたことに気づいた。
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