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透明な部屋
第3章 伊那春香の部屋 3/21(金) 、3/28(金)
「ステキ。駅からも近いし……ここにしたいです」
部屋に入るなり、私は不動産屋にそう言った。

部屋の造りも悪くないし、収納もそこそこある。
一人暮らしならこのくらいで充分だ。

私は半年前に離婚をして実家で暮らしていた。
でも両親と離婚のことで折り合いが悪くなった。

そうして実家の居心地が悪くなった私は、一人暮らしを始めることに決めた。
通勤のしやすさを考慮して、なるべく最寄り駅近くのマンションを探すことにした。

そして、このマンションの部屋を見に来たのだ。
「伊那様。他にも候補がありますが……」
やんわりと他の物件も見てほしいと勧める不動産屋。

「いえ。大丈夫です。ここで。それに駅に近いのに家賃も安いし……」
それも気に入ったポイントだったが、同時に気になった点でもあった。

私はそこだけはちゃんと確認したいと思って、不動産屋に尋ねた。

「一つだけ気になることがあるんですけど、この家賃で大丈夫なんですか?」

不動産屋は顔色を変えることなく、「最近はマンションも空き家が増えていて、入居される方が減ってきてるんですよ。なので、この家賃でも入っていただければ助かるということです」と言った。

『そういうことなんだ』と妙に納得した私は、「やっぱりここがいいです」と不動産屋に告げた。
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