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内密妊娠 今日だけはあなたの奥さん
第1章 内密妊娠 今日だけはあなたの奥さん
日中の仕事を終えた弁護士事務所の片隅で書類を整理している私に、夫は背後から耳元に|囁《ささや》きかけた。
「|麻里子《まりこ》。……今夜、付き合え」
「……何にですか?」
「そんなことも言わないと分からないのか?」
「……いえ」
それでいい、と夫は言って、私に鍵を掛けるのを任せてさっさと事務所を後にした。
父親と共に弁護士事務所を経営する彼はいついかなる時でも残業をせずに帰るのがポリシーだけど、少し前まで家に帰ってくるのはいつも21時過ぎだった。
夫のカバンにしばしば性風俗店の名刺が入っているのを見て安堵していた日々は、ここ最近になって終わりを告げた。
帰宅すると夫は既に夕食を済ませて入浴していて、私はマンションのリビングのテーブルに放置されたインスタントラーメンの食器を片付けた。
シャワーだけで身体を洗って出てきたらしい夫は洗面所の流し台で歯を磨いていて、今朝使った食器も入れて食洗機を回し始めてから着替えを持っていこうと廊下に出た私はちょうど歯磨きを終えた夫と鉢合わせた。
「あなた、晩ご飯はあれでいいの?」
「あれとは何だ。今日は忙しくなるからさっさと食事を済ませて何が悪い」
「……ごめんなさい」
「さっさと風呂に入って寝室に来い。悪いがお前の夕食は後にしてもらう」
「……分かりました」
夫はそう言うと私の右肩に右肩をぶつけながらさっさと寝室へと歩いていって、私は涙をこらえながら彼を待たせないようシャワーだけで入浴を済ませて歯を磨いた。
「|麻里子《まりこ》。……今夜、付き合え」
「……何にですか?」
「そんなことも言わないと分からないのか?」
「……いえ」
それでいい、と夫は言って、私に鍵を掛けるのを任せてさっさと事務所を後にした。
父親と共に弁護士事務所を経営する彼はいついかなる時でも残業をせずに帰るのがポリシーだけど、少し前まで家に帰ってくるのはいつも21時過ぎだった。
夫のカバンにしばしば性風俗店の名刺が入っているのを見て安堵していた日々は、ここ最近になって終わりを告げた。
帰宅すると夫は既に夕食を済ませて入浴していて、私はマンションのリビングのテーブルに放置されたインスタントラーメンの食器を片付けた。
シャワーだけで身体を洗って出てきたらしい夫は洗面所の流し台で歯を磨いていて、今朝使った食器も入れて食洗機を回し始めてから着替えを持っていこうと廊下に出た私はちょうど歯磨きを終えた夫と鉢合わせた。
「あなた、晩ご飯はあれでいいの?」
「あれとは何だ。今日は忙しくなるからさっさと食事を済ませて何が悪い」
「……ごめんなさい」
「さっさと風呂に入って寝室に来い。悪いがお前の夕食は後にしてもらう」
「……分かりました」
夫はそう言うと私の右肩に右肩をぶつけながらさっさと寝室へと歩いていって、私は涙をこらえながら彼を待たせないようシャワーだけで入浴を済ませて歯を磨いた。

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