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Night BAR
第2章 〜ミサside〜
「ごちそうさまでした。」
そう言って微笑む女性客に、
「いいえ。こちらこそご来店ありがとうございます。」
と、一応従業員っぽい事を言ってみる。
「おいくらですか?」
そう言って財布を鞄から取り出す女性客。
「結構よ」
あたしは、
またこの子に会いたいがために
自ら借りを彼女に作らせた。
「え?」
困った女性客はどうしたらいいのかわからず
慌てている様子だったけれど、
「その代わりまたくるのよ。」
そう言って手を振り、
あたしは奥に戻った。
あの子は素直。
きっとこれでまたきてくれる。
そう確信して、
あたしはまた、
ソファーに座り
タバコに火をつけた。
まだ立ちつくす、女性客に
友介がうまく言ったようだった。
頭の回る友介には
いつも助かっている。
窓から、
外の光に目を細める女性客の姿が見える。
そして、
ゆっくりと帰っていくのを、
窓の枠で見えなくなるまで、
じっと見ていた。
彼女は、
なんだか自分に似ている。
そんな気がした。
彼女に言った言葉は
自分への言葉でもあったのかもしれない。
あたしは、
ボーッと考えながら
またタバコを吸い、
深く吐き出した。
そう言って微笑む女性客に、
「いいえ。こちらこそご来店ありがとうございます。」
と、一応従業員っぽい事を言ってみる。
「おいくらですか?」
そう言って財布を鞄から取り出す女性客。
「結構よ」
あたしは、
またこの子に会いたいがために
自ら借りを彼女に作らせた。
「え?」
困った女性客はどうしたらいいのかわからず
慌てている様子だったけれど、
「その代わりまたくるのよ。」
そう言って手を振り、
あたしは奥に戻った。
あの子は素直。
きっとこれでまたきてくれる。
そう確信して、
あたしはまた、
ソファーに座り
タバコに火をつけた。
まだ立ちつくす、女性客に
友介がうまく言ったようだった。
頭の回る友介には
いつも助かっている。
窓から、
外の光に目を細める女性客の姿が見える。
そして、
ゆっくりと帰っていくのを、
窓の枠で見えなくなるまで、
じっと見ていた。
彼女は、
なんだか自分に似ている。
そんな気がした。
彼女に言った言葉は
自分への言葉でもあったのかもしれない。
あたしは、
ボーッと考えながら
またタバコを吸い、
深く吐き出した。