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ハートのエース
第3章 ダイヤのクイーン
30分も待った頃だと思う。
ううん。本当はそんなに時間が経ってないのかもしれないし
妄想していた時間が長くて1時間ぐらい待ったのかもしれない。
夏の夕方は日が長くて
暗くなるのがゆっくりだからあたしは時間の感覚がなかった。
ヒロくんの声と共に現れたのは
綺麗な女の人で
いかにも「大学生」って感じで
制服のあたしはとっても子供に思えた。
話しかけることも出来ず
少し遠くからヒロくんと女の人が並んで歩いているのを見ていた。
「あれ?ナオ?どうした?」
まだ暗くならない夕暮れの中で
ヒロくんはあたしを見つけるとびっくりしてこっちに歩いてこようとした。
そんなヒロくんを引き止めるかのように
ヒロくんの洋服の裾を掴んで
「ヒロの妹さん?」
と女の人は上目遣いで聞いていた。
妹の訳ないじゃん!
妹が家の外でお兄ちゃんを待ってるわけないじゃん!
この人、分かってて言ってる。
この人意地悪で言ってるんだ!
ううん。本当はそんなに時間が経ってないのかもしれないし
妄想していた時間が長くて1時間ぐらい待ったのかもしれない。
夏の夕方は日が長くて
暗くなるのがゆっくりだからあたしは時間の感覚がなかった。
ヒロくんの声と共に現れたのは
綺麗な女の人で
いかにも「大学生」って感じで
制服のあたしはとっても子供に思えた。
話しかけることも出来ず
少し遠くからヒロくんと女の人が並んで歩いているのを見ていた。
「あれ?ナオ?どうした?」
まだ暗くならない夕暮れの中で
ヒロくんはあたしを見つけるとびっくりしてこっちに歩いてこようとした。
そんなヒロくんを引き止めるかのように
ヒロくんの洋服の裾を掴んで
「ヒロの妹さん?」
と女の人は上目遣いで聞いていた。
妹の訳ないじゃん!
妹が家の外でお兄ちゃんを待ってるわけないじゃん!
この人、分かってて言ってる。
この人意地悪で言ってるんだ!