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御朱印女と怪談男〜にさつめっ☆〜
第11章 不運女と福徳男(前編)
彼の仕事はお客(クライアントと言うらしい)があってのもので、依頼に応じてあっちこっち飛び回らなければならないところがある。毎週金曜日の夕方はなんとか時間を確保してくれているが、毎週土日にデートしたり、ましてや・・・えっと・・・その・・・お泊りとか?が次いつできるかなんて、約束ができないという状態なのだ。

「本当に、ダメなもんなの?例えば、金曜とか、水曜の夜は一緒に過ごすとかさ、そういうのってできなかったりするもん?」

もし、そんな事ができたら、私の心はいかばかり楽になるだろう。
生活にメリハリもできそうである。

彼がいる時は一緒に過ごして、いない時は趣味の小説を書く・・・なんて事もできそうだ。今、確実に次会えると分かっているのは、やっぱり今週末の金曜日の夕方だけ、なのである。

「向こうだって、ゆらちゃんにメロメロっぽいじゃん?
 だったら、仕事くらい都合つけてくれるんじゃない?」

いっそ、『仕事と私、どっちが大事なの?』って聞いてみたら、なんてニヤニヤしながら言われてしまうが、それは男性が彼女から言われて困るセリフランキングでNo.1のものである。

でも、正直言って、そんな風に言いたくなる気持ちがわかってしまう自分がいる。
やっぱり私も女子の端くれだったというわけだ。しかもやっぱり重めである。

そうは言っても、えーん・・・会いたいよ〜。

(身から出た錆とは言え、)不運続きの私の乾いた心は、彼から得られる癒やしを求めてやまないのであった・・・。
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