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御朱印女と怪談男〜にさつめっ☆〜
第5章 別れのホームと初めての・・・
「はい、これ」
改札の柵越しにお土産を渡す。
チラと時計を見ると、まだ発車時刻まで7分ほどある。
私はなんとか時間内に、ミッションを果たすことができたようだ。ちなみにこのときの私は、はあ、はあ、ぜい、ぜいとちょっと乙女としてはいかがなものかというほど、息を切らしてた状態ではあった。
「『喫茶店に恋して。』・・・なんか、洒落たネーミングのお菓子ですね」
そう、私が購入したのは、文庫本のようなおしゃれなパッケージに入った『喫茶店に恋して。』という名前のクリームブリュレタルトだった。4個入りと8個入りしかなかったので、8個入りを3箱、袋に入れてもらったのだ。
紙袋の中を覗いていた彼が、顔をあげて、にこりと笑ってありがとう、と言ってくれる。
うん・・・なんかね、名前がね、気に入ったんだよ、それ。
そう思ったけれども、これは心の中のセリフだ。
実際に、私の口から出たのは、息をつきながら言った、やっぱり色気のないこんなセリフだった。
「間に合って・・・はあ、はあ・・・ホント、良かったよ・・・」
ガクガクと笑いそうになる膝に手をつきながら、なんとか顔を上げ、手を振る。
彼もまた、土産をスーツケースの上にのせて、軽く手を振って応えてくれた。
ふたりを分かつ新幹線改札の銀の柵。
出発時刻は確実に迫ってきていた。でも、何故か、彼はなかなか動こうとしなかった。手土産の持ち手をぎゅっと握って、私の方を見ていた。
はあ・・・はあ・・・あれ・・・ど、どうしたの?
「軽部さん」
彼が声をあげた。
え?もしかして、お土産足りなかった・・・?
そんな心配をして私も顔を上げる。瞬間、彼のことのほか真剣な目と私の視線がぶつかりあった。
「今日、来てくれて・・・それに、こんな買い物までさせちゃって・・・
本当に、助かった・・・。ありがとう。
・・・それで・・・」
言葉を切って、そのまま、じっと私の顔を見てきた。
その様子に、私の方も、なんだか、息を呑んでしまう。
さっきまで苦しかった呼吸は、いつの間にか気にならなくなっていた。
発車時刻まで、あと6分・・・
改札の柵越しにお土産を渡す。
チラと時計を見ると、まだ発車時刻まで7分ほどある。
私はなんとか時間内に、ミッションを果たすことができたようだ。ちなみにこのときの私は、はあ、はあ、ぜい、ぜいとちょっと乙女としてはいかがなものかというほど、息を切らしてた状態ではあった。
「『喫茶店に恋して。』・・・なんか、洒落たネーミングのお菓子ですね」
そう、私が購入したのは、文庫本のようなおしゃれなパッケージに入った『喫茶店に恋して。』という名前のクリームブリュレタルトだった。4個入りと8個入りしかなかったので、8個入りを3箱、袋に入れてもらったのだ。
紙袋の中を覗いていた彼が、顔をあげて、にこりと笑ってありがとう、と言ってくれる。
うん・・・なんかね、名前がね、気に入ったんだよ、それ。
そう思ったけれども、これは心の中のセリフだ。
実際に、私の口から出たのは、息をつきながら言った、やっぱり色気のないこんなセリフだった。
「間に合って・・・はあ、はあ・・・ホント、良かったよ・・・」
ガクガクと笑いそうになる膝に手をつきながら、なんとか顔を上げ、手を振る。
彼もまた、土産をスーツケースの上にのせて、軽く手を振って応えてくれた。
ふたりを分かつ新幹線改札の銀の柵。
出発時刻は確実に迫ってきていた。でも、何故か、彼はなかなか動こうとしなかった。手土産の持ち手をぎゅっと握って、私の方を見ていた。
はあ・・・はあ・・・あれ・・・ど、どうしたの?
「軽部さん」
彼が声をあげた。
え?もしかして、お土産足りなかった・・・?
そんな心配をして私も顔を上げる。瞬間、彼のことのほか真剣な目と私の視線がぶつかりあった。
「今日、来てくれて・・・それに、こんな買い物までさせちゃって・・・
本当に、助かった・・・。ありがとう。
・・・それで・・・」
言葉を切って、そのまま、じっと私の顔を見てきた。
その様子に、私の方も、なんだか、息を呑んでしまう。
さっきまで苦しかった呼吸は、いつの間にか気にならなくなっていた。
発車時刻まで、あと6分・・・

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