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御朱印女と怪談男〜にさつめっ☆〜
第6章 女の約束と男の気持ち
一方私のオムハヤシは、鮮やかな黄色のオムライスに同じく深い色合いのハヤシソースがかかっており、その頂点に当たる部分に数切れステーキ肉があしらわれていた。付け合せのポテトときのこが皿の上をちょっと賑やかにしている。

「わー・・・おいしそう・・・」

運ばれてきた食事に少し注意がそれて、先程までのドキドキがやや収まってくる。これなら、食べられそう。
実際に、周囲の雰囲気込みで、料理はとてもおいしそうだった。

「ここ、ハヤシライスおいしいから、オムハヤシも正解だと思うよ」

そんなふうに話しながら、スプーンを手に取り、食べ始める。さすが、食堂長自慢のと銘打っているだけあって、味わい深いハヤシライスだった。ワインも、ハヤシライスの味に負けないくらいの力強さだったので、確かにこの組み合わせも正解だと言える。

食べ終わって、すっかりお腹もいっぱいになった。
言うだけのことはあって、彼のワインを飲むペースはそこそこ早く、この段階ですでにワインボトルは残すところ3分の1ほどになっていた。

ワインが残っているのはなんとなく、嬉しかった。
それは、まだ彼と一緒にいる時間がある、ということを意味するからだったからだ。
もしかして、彼もそれを狙って?
なんて、思うのは、ちょっと私の妄想が過ぎるだろうか?

私もこの時点でグラスに2杯ほどワインを頂いている。とてもふわんと気持ちよくなってしまっていた。

あ・・・今なら・・・。

この時間ならと思いたち、私はバッグから白い紙袋を取り出した。そこには稲穂が円を描いているような紋と、その下に『福徳神社』とある。

「あ・・・あの、これ・・・もしよかったら」
そう言って渡した。
「これ・・・開けてみてもいいですか?」

彼が中から取り出したのは、小さなお守りだった。上3分の1が濃紺で、下の方が赤色、橋の高欄が描かれているそれには『旅守り』とあった。その色合いは、夕日が沈む瞬間を思わせるような色合いだった。

「これは・・・」
「えっと、き、岸田さん・・・あの・・・旅っていうか、出張多いって言ってたから・・・それはね、あの・・・日本橋にある神社のお守りなんだよね、そこは・・・」
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