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甘い飴と甘い鞭
第2章 慰安
おれの声が跳ねたのは、ジェイが腰を緩く揺らしたから。
粘膜が欲しがったようにひくつくのがわかる。
ジェイが両手で撫でるように腰を抱きながら、甘たるいR&Bみたく緩く粘こく腰を打ち付ける。
そのリズムにおれは妙な心地よさを感じて、無意識に腰を浮かせていた。
ジェイの撫でる手が股間へ伸びていく。おれの勃ち上がった性器に優しく触れ――強く握りしめた。

「しっかりおっ勃ててんじゃねえか」

その言葉と共に、律動が強くなる。
さっきまでとは打って変わって肌を弾くように強くうねり、打ち付け、おれの中を文字通りかき乱す。

「ひっ……あっ、あッ、あぁっ」
「俺の慰安はお前の慰安。……だろ?」

そのまま、有無を言わせずにおれの性器を扱き上げ、ジェイがイくまで身体が自由になることはなかった。

「ッは、……イくぜ、シオン」
「ぃやだ、やめ……」

――中で出される!
そう思ったおれは精一杯頭を振って抵抗して見せたが、ジェイはあっさりと射精の瞬間に抜き出し、外で果てていた。
それがわかった瞬間、おれは言葉とは裏腹にこう思ったんだ。
残念だ、って。



ジェイを放って先に風呂場を出たおれは、複雑な気持ちをどう処理すればいいのか困惑しながらキッチンでシチューを温めた。
今まで半年間、営みをほのめかすことこそあれ、実際に抱かれるなんてことはなかった。
それに、あの言葉はなんだ?
『俺の慰安はお前の慰安、……だろ?』
その言葉の意味は、そのままさっきのことを指すのかもしれなかったけど、おれが普段していることを知っているとほのめかすものでもあるのかも知れない。
脱衣所の方で、物音がした。
おれは慌てて火を止めシチューを一人分盛り、タオルを被って出てくるジェイの横を通り抜けてベッドの布団に包まった。
ジェイはその晩、それ以上何も言わなかった。
翌日はまるでそれが夢だったかのように普通の態度でいて。
まるでおれだけが、気持ちをかき乱されたような気分だった。
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