この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
夜来香 〜若叔母と甥、禁忌の果て〜(改訂版)
第16章 アトリエ
「でも…来てしまうんです……もう二度と離れに近づかないと決めても……忍び足でそっと中の様子を伺ってしまうんです……伯父に気づかれないうちに逃げようとしても…いきなりドアが開いて…腕を掴まれ引きずり込まれ……脱がされ……描かれてしまうんです……」
それに…モデルの女性の表情が…… 快楽…苦悶…妖艶……だった。
「逃れられませんでした……それどころか……伯父の本気に気づいてしまったんです……伯父は私の中に挿りながら描くんです……伯父の鬼気迫る表情に私は惹かれていきました……伯父が賞をとったりすると言いましたよね……評価されるだけの絵だと私も感じます……でも…この絵と比べると…どれも物足りなく感じてしまいます……」
どの絵の女性も共通して訴えている。
…堪らない……と。
【充たされているんだ…】
「…藤沢くん……藤沢くん……」
ようやく絵達から視線を外した。
いつの間にか先輩は小さな額を手に抱えていた。
先輩が額を手にしたまま近づいてくる。
「これも観てもらえませんか……」
額に納められた絵は油絵でも水彩画でもなかった。 おそらくスケッチブックに描かれたデッサン…。
でも…鉛筆で描かれた中に、鮮明な赤が強く目を引いた。
そのデッサンは紛れもない女性の性器だった。
「こ、これは?……なんだか痛々しい……」
そう陽翔が呟くと栞は小さく微笑んだ。
「…そう感じたんですね……『お前の痛みをここに永遠に残しておくんだ…』……伯父は絵の具に私の血を練り込んだんです……やっぱり藤沢くんは私の見込んだ通りの人ですね……」
【なんでそんなに僕を評価するんですか?……あ、…】
「僕は代わりですか?…」
先輩は呆れたように笑って…
「まさか……」
【よかった…】…陽翔はほっと胸を撫で下ろす。
「…藤沢くん…あなたの覚悟は本物ですか?……」
先輩は全てを曝してくれた。
本当に先輩の期待に応えられるかなんて解らない。 きっと応えられる可能性の方が低いと思う。
でも答えられずにはいられなかった。
「僕が部長を描きたいと思ったことに嘘はありません……」
先輩の分かりにくい表情が確かに笑った。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


