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夜来香 〜若叔母と甥、禁忌の果て〜(改訂版)
第22章 文化祭
結奈に陽翔との時間が思い出されてしまう。
他の女としてる陽翔に嫉妬してしまう。
【このひと…やっぱり解ってる?……そんなにまじまじと視ないでください……だって、それ私のなんですよ……恥ずかしくて堪らなくなるじゃないですか……】
栞は自らの女性器を見つめられている気分になる。
陽翔が栞を描く時の、あの目を思い出して疼いていく。
私も…
私も…
林檎を前に濡らしていた。
「すみません…もう行かなきゃ……ありがとうございました……」
「え?…もう?……」
まだ他にも沢山の作品があるのに、 その美しい女性は彼の絵だけを観て足早に出ていってしまった。
「もしかして……」
【もしかしたら、陽翔くんの好きなひと?……】
大人の女性だった。
歳もけっこう離れていると思う。
でも、間違いないと栞は確信した。
そして、どこか優越感に浸っていた。
【解ったんでしょ?…貴女のじゃないって……】
そして、次に襲ってきたのは嫉妬だった。
【貴女が居るから陽翔くんは私のモノにならないのよ……】
「部長…交代しますよ……休憩してきてください……」
「え?…あぁ、藤沢くん…ありがとうございます……今、藤沢くんの絵を熱心に観られていた方がいらっしゃったんですよ……」
栞は陽翔との距離を詰めて囁いていく。
「すごく美人で…大人の女性でしたよ……」
彼は驚いて出口に視線を送った。
「お知り合いなんですか?……」
その女性の姿はとっくに居ない。
「もしかしたら…叔母かと思って……」
彼は今にも飛び出していきたいのだろう。
「じゃあ、藤沢くん…私は休憩をいただきますから…あとをお願いしますね……」
意地悪なことをしてしまう。
彼は出口を見つめたまま頷いた。
結奈は頭を殴られたかのようだった。
どこかくらくらとしながら歩いていた。
【陽翔の事は忘れるって決めたのに…なんで来てしまったんだろう……なんで陽翔は観に来てなんて言ったんだろう……】
居なくなったことの当てつけ?
もう違う彼女がいるってメッセージ?
いや、そもそもあれがそうだっていうのも解らない。
【でも…凄く厭らしかった……】
結奈の未練がそう思わせたのかもしれない。

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