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路地裏文化研究会
第1章 プロローグ
 そのかわりに…というのも何なのですけど、わたしが脚を向ける古書店は、主に扱っているのは歴史だったり文化だったり、そういう”まっとうな”分野の本だけれども、そればかりでは息も詰まるだろうから、”柔らかめの本”も少々は扱っていますよ…といった風体のお店です。くどくどと長い説明をしてしまいましたけど…。万一、誰かと鉢合わせしても、いくらでもいい訳ができるので…。

 お店に入っても、すぐにそういう本が置かれた棚に真っ直ぐ向かったりはしません。人の気配がないのを確認して…ゆっくりと、さりげなく、近づいていきます。そういう本と、そうでない本の境目くらいのところに立って、棚に視線を走らせます。そして、ピンときた本に手を伸ばします。

 大抵は、実際に手に取ってみるのも、表紙や装丁だけはお上品な本が多いのですけど、何かの拍子に棚に紛れ込んだような、”あからさまな”本があったりすると嬉しかったりして、買おうかどうしようかさんざん葛藤します。そして、帳場の人が、おじいさんだったりしたら、なお嬉しかったりも…。アルバイトの子だったら、その日は諦めて…棚を物色するだけにします。

 運よく”そういう本”を手に入れることができたときのために、カバンにはお裁縫して作ったお手製のブックカバーを忍ばせています。少しでも早く、外でも読めるように…です。買った本を早く読みたくて喫茶店の扉を開けたり、外でも読めるようにとお裁縫までしたり、ましてや”そういう本”を手に取って帳場に持って行ってお金を払ったり…。自分の行動の原動力になっていることに思いを致しては、ひとりで苦笑いしてしまいます。

 アパートのわたしの部屋には、そんな本や雑誌が何冊もたまってしまいました。都会に出てきたことの戦果品みたいです。わたしだけの秘密であり、人には絶対に見せられません。もし誰かが急にお部屋の中に入って来ても、すぐに見つからないようにと、段ボール箱に詰めて押し入れの奥にしまっています。
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