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路地裏文化研究会
第2章 路地裏文化研究会
 わたしが学んでいるのも、平たく言えば歴史や文化ということもあり、何となく親しみを覚えました。ただ、連絡先は、ついさっき寄ったばかりの古書店のすぐ近くでした。臆病なわたしは、しばらくはその古書店に近寄るのを避けていました。

 ですから、その日は喫茶店を出て『文華堂書店』を訪ねるのは止めました。何せその日は本を買ったばかりで、はやく読み耽りたかったこともありましたので…。

 数日後、わたしは意を決して『文華堂書店』を訪ねました。帳場におじさんが座っていつものように新聞を読んでいます。思い切っておじさんに声を掛けました。

 「あのう、すみません…、『〇〇タウン』に載っていた研究会のことなんですけど…」
 「え?…」

 おじさんが顔を上げました。

 「ああ、はいはい、どうも。ボクが中村ですけど…」

 おじさんが『中村さん』でした。

 「あ、どうも、はじめまして…、あの、どんな会なのかな?って思って…」
 「ええと、研究会に興味を覚えてくれた、っていうことかな?」
 「あ、はい…」

 中村さんに補足されて、こちらの意図をくみ取ってもらいました。こんなやりとりをしていては、採用面接も覚束ないのだろうな、なんて思いながら。

 「『〇〇タウン』ね。ええと、何て書いてあったんだっけ? あれはボクじゃない奴が書いたもんだから…」

 帳場の周りをごそごそしている中村さんに、わたしは鞄に入れていた『〇〇タウン』を見せました。

 「ああ、それそれ、すみませんね…。ええと、どれどれ…。ああ、そうそう、建築や風俗…うん、見学や調査…そうそう」

 記事を追いながら呟いていた中村さんが顔を上げました。

 「いろいろ書いてるけど、まあ、ボクみたいなおじさんばっかりの小さな会なんだけどね…。そんなのでも構わなければ…」
 「え? あ、はい、大丈夫です…」

 若い人とかよりもおじさんみたいな人のほうが、安心できそうな気がしました。昔のこととかいろいろご存じでしょうし。というか、若い人よりもおじさんのほうが好きなんです。昔から。今でも、その…わたしが思い描く世界にいるのは、だいたい年上の人でした。

 「歴史好き…とでも言えばいいのかな、昔を懐かしむのが好きな手合いが集まってたんだけど、おじさんばっかりで、やれ腰が痛いだの、膝が痛いだの、いまひとつパッとしないからってね」
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