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夜空に煌めくアラベスク
第6章 おとめ座の女

時刻は深夜の一時を回ろうとしていた。

- おっ!?、もうこんな時刻か…
いやぁ、今夜もお付き合いくださって感謝します -

パソコンモニターの中には十年来のチャット友達の関屋武志が優しい笑顔で『おやすみ』と言って手を振る。

「おやすみなさい」

チャット相手の武志に向かって、木村祥子もとびっきりの笑顔をパソコンカメラに投げ掛ける。

じゃあ、また、明日の夜に…

そう言ってチャット通信を切断しようとしたその瞬間、
- あっ、ちょっと待って - と、武志が呼び止めた。

「何かしら?」

睡魔が襲ってきて、そろそろ就寝したいと思っていた祥子は、何か言いたそうな武志に先を急がせた。

- 俺たちさぁ…中二の時にこうしてチャットで知り合って、もうすぐ10年だよ… -

「そうね、知り合ってからもう10年も経つのね…」

- でさ…そろそろいいんじゃないかと思うんだよ -

「そろそろって?」

- だからさ、そろそろリアルに会って直接お話がしたいんだよ -

ああ…ついにその話をあなたは切り出したのね…

当時、武志以外にも数人の男性とチャットで知り合って、仲良く会話をしたけれど、その人たちは数回お話をしただけで実際に祥子と出会いたいと申し出てきた。


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