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『間違い』電話
第2章 『密会』
この態度に、少し動揺してしまった。


「そうですか…取り敢えず、行きましょうか」


「はい…」


ナオコの照れ臭そうな表情は、単に旦那の不倫を知ってる相手と、いきなり食事に行くから…


慣れてないだけだと、思っておきたかった…。


「ナオコさん…食べたい物とか、好き嫌いは?」


「あっ…特には…油っこくなければ…」


「さっぱり系ですかね…和食にしますか?」


「はい…」


何せ都内でも1、2を争うくらい人が集まる場所。


駅ビルのレストラン街なんて、今からお茶の時間まで、簡単には入れないだろう。


「少し歩きますが…いいですか?落ち着けそうな場所がありますので」


「はい!お任せ致します!」


本当に嬉しそうに、笑顔で答えてきた。


向かった場所は、ビルの地下の風情がある和食レストラン。


ただ…そのビルに行くまでが、この街でも一番怪しい道を通らないといけない。


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