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『間違い』電話
第14章 『魔性』
妙にテンションが高いのは、明日には旦那の所へ戻らなければならない恐怖心の反動なのかもしれない…。


やっぱり今日は一緒に居てやって良かったのかもな。


俺は出来るだけ笑顔を作り、尚子が話す事に楽しそうに笑い続けた。


そして…夜になり…一緒にベッドに入ると


「賢…有難う…匿ってくれて…」


尚子は胸の中に、甘える様に頭を擦り寄せてきた。


「いや…怪我してるのに家事までやってくれて助かったよ…毎日弁当も美味しかったし…」


「本当?」


「あぁ…明日からまた味気ないランチだな…」


「ふふふ…また作るね…」


最後の夜に抱いてやりたかったけど、相当疲れてたのか尚子の声が子守唄みたいに聞こえて…


眠りの底に沈む様に…


引き込まれていった…。



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