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『間違い』電話
第16章 『報復』
木曜日…


「野上!明日は休みなんだろ?」


「あぁ、度々すまないな!引き継ぎ分宜しく頼むよ!」


「あいよ〜!麻里ちゃん、お大事にな!」


同僚の田沼には、簡単に麻里の事を伝えた。


付き合いも長い分、俺たちのことをずっと気に掛けてくれていたし…
明日の有給は麻里の看病って名目で休みを取った。


本当は尚子と旅行に行くんだけどな。


麻里が入院してから、まだ意識は戻らない。


俺は仕事の合間を縫って、麻里の様子を見に行っていた。


眠っている麻里は、青白かった頬に少しずつ赤味を帯びてきた。


週末は行けないけど、病院に任せておけば大丈夫だろう。


尚子は俺と居るし…
宏実はまだ拘束されているみたいだった。


「あ…そうだ…」


マンションに帰る前に、俺は一箇所寄っておきたい所を思いついた。



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