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『間違い』電話
第16章 『報復』
昼食を取った後、散歩がてらに観光スポットを回り、17時くらいには予約した宿に到着した。 


割りと閑散とした街だが宿は綺麗で、漁業が盛んな土地だけに、郷土料理も絶品だった。 


「美味しかった~!温泉も綺麗だったし、この宿にして良かったよね!」


「まぁな…」


尚子は料理にご満悦だったのか、お腹を擦りながら背筋を伸ばしている。


正直、結構な金額がする宿だったが、中途半端な気分になるよりはマシだろう…。


最近、色々あったし…
旅行も久しぶりだから、たまにはいいか…。


手酌で徳利から日本酒を注いで、ゆっくりと堪能する。


米所な土地柄だけに日本酒も、格別に旨かった。


尚子がジッと視線を食い入らせ


「賢…それ…美味しいの?」


「ん…旨いよ…飲んでみる?」


使わないで伏せられていたお猪口を尚子に差し向けると、照れ臭そうに受け取った。



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