この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
『間違い』電話
第16章 『報復』
翌日も尚子の希望通り、断崖を見に行った。
展望台からの景色が一番見渡しが良いのに、どうしても尚子は断崖ギリギリまで行きたがった。
「危ないよ…やっぱり止めておかないか」
「ふふふ…賢、結構臆病なんだね!」
無邪気に笑いながら尚子は俺の事なんかおかまいなしに、どんどん岬に向かって行く。
正直…付いて行かない方がいい様な気がする。
でも、もし俺に何かあったとしても、直ぐに足は付くだろうし…
尚子の事だから、行動を起こすなら用意周到にしているだろう。
そんな詮索ばかりしてしまう。
もしかしたら…単純に楽しんでいるのかもしれないな。
「お〜い!急ぐと危ないぞ!」
かなり先に行った尚子に大声で呼びかけたが、潮風に髪を靡かせ、振り返りもしないで突き進んで行く。
「ったく…」
真っ直ぐに見据えれば、目の前には日本海の水平線だけだ。
尚子が見ようとしているのは…
水平線の先の未来なのか…
絶壁の下の…
地獄なのか…。
俺の行く先も…
どっちなんだろう…。
展望台からの景色が一番見渡しが良いのに、どうしても尚子は断崖ギリギリまで行きたがった。
「危ないよ…やっぱり止めておかないか」
「ふふふ…賢、結構臆病なんだね!」
無邪気に笑いながら尚子は俺の事なんかおかまいなしに、どんどん岬に向かって行く。
正直…付いて行かない方がいい様な気がする。
でも、もし俺に何かあったとしても、直ぐに足は付くだろうし…
尚子の事だから、行動を起こすなら用意周到にしているだろう。
そんな詮索ばかりしてしまう。
もしかしたら…単純に楽しんでいるのかもしれないな。
「お〜い!急ぐと危ないぞ!」
かなり先に行った尚子に大声で呼びかけたが、潮風に髪を靡かせ、振り返りもしないで突き進んで行く。
「ったく…」
真っ直ぐに見据えれば、目の前には日本海の水平線だけだ。
尚子が見ようとしているのは…
水平線の先の未来なのか…
絶壁の下の…
地獄なのか…。
俺の行く先も…
どっちなんだろう…。