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『間違い』電話
第16章 『報復』
安心したのもあるのか、宿に着いたら俺は急激に眠くなって、しばらく寝てしまっていた様だった。


起きた時には先に温泉に入った尚子は、浴衣姿で花を活けていた。


「あぁ…ごめん…寝てた…」


「ふふふ…最近忙しかったから、ちゃんと寝れてなかったんじゃない?」


「そうかもな…」


連日起きる奇怪な出来事に神経質になっていて、夜は深い眠りに付けていなかったかもしれない。


「でも…久々にのんびりと寝れたよ…」


両腕を上げて伸びをすると、背筋が伸びて気持ちがいい。

「良かったね…」


尚子は穏やかに微笑みながら、活けた花を眺めている。


「その花…どうしたの?」


「賢が寝てる間に、近所散歩してたら綺麗だから取ってきたの…」


「へぇ…綺麗だね…なんて花なの?」


「知らない?朝鮮朝顔って言うのよ…」


「朝鮮朝顔っていうんだ…」


宏実の店にも売ってたかな?


その花はラッパの様な形をして、白い花が綺麗だった。


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