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『間違い』電話
第16章 『報復』
ゾクッ…
尚子が麻里を気にするのは…なにかの意図がある様な気がする。
「あぁ…意識戻ったみたいだ…まだショック状態で言葉は発していないらしいけど…」
取り敢えず一命を取り留めた事に、心底安堵感が湧いてきたが…
「なんだ…麻里…助かったんだ…」
この一言にさっきまでの余韻が、瞬く間に吹き飛ばされた。
「な…そんな言い方ないだろ…命に関わる事なんだぞ!」
怒りを露わにした俺の態度に尚子は不機嫌になり
「誰のせいで、皆が不幸になったと思ってんの!被害者なのよ私は!」
いつもの感情的な尚子に豹変したが…
今日の顔は鬼気迫るものがあった。
「被害者って…悪いのはお前の旦那だろ!麻里は関係ない…」
言い切ろうと思ったが…一抹の不安が脳裏を過る。
もしかして…
尚子が一番憎んでいたのは……
「麻里なのか…?」
その瞬間…
全てを切り裂く様な鋭利な三日月が…
目の前に浮き出した。
尚子が麻里を気にするのは…なにかの意図がある様な気がする。
「あぁ…意識戻ったみたいだ…まだショック状態で言葉は発していないらしいけど…」
取り敢えず一命を取り留めた事に、心底安堵感が湧いてきたが…
「なんだ…麻里…助かったんだ…」
この一言にさっきまでの余韻が、瞬く間に吹き飛ばされた。
「な…そんな言い方ないだろ…命に関わる事なんだぞ!」
怒りを露わにした俺の態度に尚子は不機嫌になり
「誰のせいで、皆が不幸になったと思ってんの!被害者なのよ私は!」
いつもの感情的な尚子に豹変したが…
今日の顔は鬼気迫るものがあった。
「被害者って…悪いのはお前の旦那だろ!麻里は関係ない…」
言い切ろうと思ったが…一抹の不安が脳裏を過る。
もしかして…
尚子が一番憎んでいたのは……
「麻里なのか…?」
その瞬間…
全てを切り裂く様な鋭利な三日月が…
目の前に浮き出した。