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『間違い』電話
第6章 『接近』
コツコツコツコツ…。


階段を降りる度に、ヒールの音が背中に響く。


否応なしに、尚子が存在している事を突き付けられる。


マンションを出て、駅に向かう道を歩き出すと。


「賢さん!腕組んでいい?」


はしゃぎながら、腕を絡めてきた。


「ちょっと…誰が見てるか解らないから…」


「ふふふ…照れてる~」


「っ!」


尚子に道徳観は、通じないようだ…。



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