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後輩遊戯。体力あるのね、あなたって
第25章 終焉(2)
彼の言葉一言一言を重く受け止めながら、

「別れるって言い方はなしにしましょ。そうしないと矢部くんの中でいつまでもその言葉が重しになっちゃうわよ。そもそも私たちってお付き合いはしてないでしょ。だから、別れるっていうのは現実じゃないの。そういうことじゃなくて、単に数ヶ月前の二人に戻るってことにすぎないのよ」

「電話とラインは繋げておいてもいいですか?」

「うん、でも、最近、少し回数が多いわよ。そんなに話すことある?ないでしょ。世間話は会社で会ったときにしようよ」

「夜、無性に寂しくなるときがあるんです。今までだったら明日にしようって思ってたんですけど、最近は夜になると美香さんの声が聞きたくなるんです」

「それって最初は良くあることなのよ。でも、そんなのすぐに慣れるわよ。前も言ったけど、私なんかのどこがいいの?周りをみてみてよ。いっぱい可愛い子いるじゃない。」

続けて、

「今は傷口が疼くかもしれない。それは本当にごめんなさい。傷付けたのは私だから。でも、辛いことって必ず時間が解決してくれるわ。私も昔、辛い思いをしたわ。私って割り切りは早い方だと思うけど、そんなに強い女じゃないの。でも、時間が経つにつれて辛い思いって薄まっていくものなの」

「そのうち、私のことなんて気にならなくなるわよ。必ずよ、約束する。それに矢部くんにはすぐにいい人見つかるって。格好いいもん。大丈夫だって」

「恋の悩みとか、仕事の悩みとか今までみたいに聞いてもらえますか?そういうのは美香さんに聞いて欲しいんです」

「分かったわ。そういうことは聞いてあげる。でも、できたらラインにして。それから深夜の電話はだめよ。矢部くん、会社で会うからこんなこというのも変だけど、まだ言いたいことある?」

しばらくの沈黙が続く。

「そんなに、悩むことなの?じゃあ、思い付いたときでいいわよ」

「美香さん、僕のこと、好きでしたか?」

「好きだった…かな」

「美香さん、初めて、好きっていってくれましたね。ありがとうございます」

彼は、最後にお別れエッチをさせてください、と冗談とも取れることを言ってきたけど、それは勿論断った。

「じゃあ、キスさせてください」

「キスね。うん。いいわよ。はい。」

私は唇を差し出す。彼は私の唇に自分の唇を重ねる。

最後のキスよ。本当に。
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