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シアター"名画座"で逢いましょう
第8章 清掃係の三智子
「もう少し横になっていれば?
私は悪いけど、サッとシャワーを浴びさせてもらうわね」
仕事中も汗をかいたし、彼を洗ってあげる事でなおさら汗だくになって、自分でもわかるほど酸っぱい臭いがしていた。
「あ、ごめんなさい、僕ばかり綺麗にさせてもらって…」
「いいのよ、あのまま放っておけなかったし…」
じゃあ、失礼してシャワーを浴びるわね
そう言って彼に背を向けて脱衣し始めた。
狭いアパートには脱衣室という洒落たものなどなかったから、いやでもここで裸にならないとシャワーを浴びることができない。
男性のお尻に興味がある男だとわかってはいたが、やはり裸を男に見られることに抵抗があった。
これが20代のピチピチしたボディなら挑発まがいに堂々と裸を見せられるけれど、40代の今となっては弛んだ体を見られるのにかなりの抵抗があった。
髪の毛をシャンプーしていると、思いがけずガチャとバスルームのドアが開いて男が入ってきた。
「えっ?ちょ、ちょっと!入ってこないでよ!」
「いえ、せめてもの恩返しで、お背中を流させてもらおうかと…」
「いい!いい!そんな気を使わなくていいから!」
頭が泡まみれでなければ飛んで逃げたいところだが、とにかくシャンプーを流さないことには逃げることも出来なかった。

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