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空蝉~ウツセミ~
第2章 食わず嫌い
向かい合って座る私の目の前にには、タカシの人差し指…

「とりあえず、舐めて」


パクリとくわえてみたものの…


フリーズ………………………………………………………


「舌を動かして」


言われるままに 舌先でペロペロと指を舐めてみる。


「はぁ~っ 全然ダメっ」


えぇ~っ
ため息付かれた上にダメ出しされた!?


「舌をこうやって曲げて絡めるの」


口の中で、タカシの指が鍵型に曲がる。


それって 指だからできるんじゃ…?


指をくわえたままタカシをみつめると、

「早くやって」って叱られた。



鍵型に曲げられた指に絡める様に舌を丸めてみる…


うっ…
舌が吊りそう…


そんな私の事などお構い無く、せっかく絡めた指先はツルリと舌から逃げ出す。

「ほらっ ボケッとしてないで捕まえて」

口の中を逃げ回る指先を必死で舌で追いながら絡めては離れるの繰り返し…


マジで耳の下が痛い。


涙目になりながらタカシを見上げると、スルリと指が口から抜かれた。


「んじゃ 本番な」


ニヤリと笑うタカシの顔が近づいて唇が重なる…

優しく触れた唇…
タカシが口を開くと、吊られる様に私の唇も開いた。


スルリと滑り込んできた舌を捕まえるみたいに絡め合うと、指先とは違う熱く軟らかな感覚に夢中になっていった。











「やれば 出来るじゃん」



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